桜並木をてくてくと

乾のセレッソ大阪ラストマッチは、なんというか、いろんな意味でセレッソらしさてんこ盛りの一方的なバカ試合になってしまいました…やれやれ。

（この試合を乾らしいとは私は言いたくないな。彼のこれからのためにもね。）

ほんとにウチのチームはなんて子供なんだ。
自分らのやりかた捨てて真剣に勝ちに来た鹿島に対してあんな情けない戦い方しかできないのかって。
自分たちだって、上位相手にはカウンターで良しとしてるくせに。

PK誰が蹴るとかなんて些細な問題どうでもよかったのです。
最初に乾が勝手にボール持って蹴りに行かなきゃボギョンは普通に決めてたと思うし。

ジンヒョンのミスは問題外だけど、いつもの彼を見ていたらいつかやるんじゃないかなあ…と思ってたことばっかりだったんで正直あまりびっくりはしなかった。全部まとめてここでやらなくてもとは思ったけど。
彼はセービングは本当に素晴らしくいいんだから、これを期に、焦るととにかくやたら前に出過ぎるのと、DFがいるのにペナ外飛び出したりなど、2バックを慌てさせる様なスタンドプレーやりたがるのは慎んで欲しいなー。

でも直接の敗因は、レヴィの選手交代のミスかな、と。
特に中後下げたのは完全に間違いだったんじゃないかな。
黒木がもっとやれると期待してだったのだとは思うのですが…みんな守備の方のバランス取るより前がかりに勝ちに行くほうを選んでしまって、完全にバイタルぽっかり空いた状態になって鹿島はやりたい放題になってしまったので…。あれでもう終わったな、と思った。

（そーいや、清武もスタメンはずされたのに、全く途中投入の選手らしい仕事できてなかったなあ。
最初から乾へのアシストまでしか考えてない視野の狭いおまえなんか怖くもなんともねえよ、と思う清武ファンです。彼の能力を高く評価すればこそ）

若いチームならではの骨のなさばかりが出てしまって、内容云々じゃなく、鹿島の強かさに完敗です。
中後くんは「あんな鹿島らしくない鹿島に負けたくなかった」というようなことを言ってたけど、そこまでして勝ちに拘れる姿勢もまた「鹿島の強さ」の一部なんじゃないかな…。

乾に関しては、この試合でも本当に人一倍攻守に頑張っていました。
ＰＫの場面で我を通そうとしたのが結果として裏目に出てしまったけど、ほんとそのほかは本当に良かった。

一点目のドリブルで切れ込んでからの力強いゴールはスーパーゴールと言っていいでしょうし、いままで彼がセレッソで決めてきた中のベストゴールと言ってもいいんじゃないかなあ。
近年の乾には、手厚いマークが集中したこともあり、最後の部分でＤＦに阻まれたり、思い切りが足りなくなってなかなか決めきれなかった、その弱さを払拭し、新たな旅立ちを自ら祝福し、乾貴士という選手の持つ高い技術と、強い気持ちを見せ付けるかのようなゴールだったと思います。
この先取点の時点で、この試合もらった！と思ってしまったくらいでした。

すでにドイツに渡り、チームメイトのチョン・テセ曰く「久々のＪリーグクオリティ」の高い技術を向こうで見せているみたいです。…Ｊリーグクオリティでも相当上質の部類だもんね。

2008年途中にセレッソに来て、2011年途中にセレッソを去るまで、3年間、これだけ変化してきた選手もいないと思う。変わらない部分はいつまでも変わらない部分はあったけど、その間で、いろんな意味で海外に向かって飛べるための自分を彼なりに作り上げてきたんじゃないかと思います。

ほんと頑張ってきて欲しいし、真司が向こうで通用している部分を見ていると、乾ももしかしたら日本でよりもやりやすい部分もあるのではないかと思うし、そのあたりは日本人プレーヤーの可能性をより広げるという意味で、楽しみです。
ボーフムの試合を見るのはなにかと難しい面がありそうだけど、頑張ってみようと思ってます。